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【はじめてのweb広告】第9回 今さら聞けない?「SSP」の仕組みと機能

はじめに

こんにちは。はじめてのweb広告シリーズ第9回です。

第9回は「SSP」の前編です。SSPについては語ることが多いので、前編と後編に分けて説明します。

前編では、主にSSPの機能と役割に絞って見ていきます。SSPの基本機能と、それがどのように使われて、メディアにとってどんな役割を果たしているのか?といったお話です。

後編では、どのSSPを選ぶ(取り引き)するべきか?比較するポイントは?SSPの広告価格が決まる仕組みとは?等を予定しています。

SSPとは

Supply Side Platform
頭文字を取ってSSPと略します。

SSPの意味

「webメディアの収益を最大化させる」ためのツールであり、プラットフォームです。最大化とは、1回のRequestごとにオークションを発生させることで単価を高め、その集積として「発生した全てのRequestから発生するImpressionsによるRevenueを最大にする」ことを目指しています。

ここでいう「全ての」とは、もちろんそのSSPが対象のwebメディアから預かっているRequestに限定されます。

DSP(Demand Side Platform)と対になり、RTB(Realtime Bidding)によって入札を行い、広告を配信します。

「webメディアの収益を最大化させる」という本質を拡大し、「オークションに限らず広告在庫を適切に販売する」ための機能を持つSSPもあります。

SSPの基本的な機能

SSPは、基本的に以下のような機能を備えています。どちらも媒体の収益を向上させる、最大化させるための仕組みですが、理屈は全く違います。

1.接続しているDSPに対し、RTBによるオークションを発生させ、収益の最大化を図る機能

ここがSSPの最も重要な機能になります。SSPとしての性能=競争力を左右すると言って間違いありません。システムが稼働しているサーバーから、接続しているDSP、通信のときにどんなデータをやり取りしているか、などなど多数の要素が含まれますが、具体的にどうやってSSPを見ればよいのかについては後編で詳しく説明します。

このオークションは、SSPの広告タグがRequestを発生させるたびに開催され、発生から100ms(0.100秒)といった短い時間で入札、勝者の決定が行われます。

このオークションの勝者を決定するルールは主に以下の2種類があります。

Second Price Auction

セカンドプライスオークション=第二位の値付けをした入札者の価格を元に、第一位つまり勝者が実際に購入する金額を決める。インターネット広告のオークションでは、伝統的に「第二位の価格+1円」が多い

First Price Auction

ファーストプライスオークション=第一位の入札者が付けた価格がそのまま購入金額となる。2019年秋、最大手のGoogleがこちらの方式を採用しています

Googleがファーストプライスオークションへ移行

参考記事はこちら

2.複数のAdnetwork(アドネットワーク)事業者や広告タグを設定し、収益が最も高くなるように配信を調整する機能

この機能をYield Optimization(イールドオプティマイゼーション)ともいいます。

広告在庫を複数のアドネットワークに均等に割り付けて配信するのではなく、単価の高いアドネットワークに多くのリクエストを渡し、低いアドネットワークにはRequestを少なくすることで収益性を高める仕組みです。

この時の「単価」は、過去に配信したCPMの実績を参考にして調整・分配します。

この調整・分配は、前述のオークションとは別途発生します。一般的にはオークションのほうが高価なので、こちらよりもオークションが優先されます。

オークションをした結果、どのDSPも買わなかった場合に初めて、「どのアドネットワークが高く買ってくれるか?」という機能が働きます。このような「Request自体を別の事業者に渡す」ことをパスバックといいます。

主にアプリにおいて「メディエーション」という言葉を聞いたことがあるかもしれません。これはGoogleのAdMobというアプリ向け広告のプラットフォームの機能です。用途はYield Optimizationとほぼ同じです。詳しくは以下をご確認ください。

SSPのよくある機能

代表的な機能を2つ紹介します。いずれも現在のSSPでは必須機能になっています。

1.レポート機能

SSPが配信した全ての広告事業者(DSPとのRTB広告、アドネットワーク、アフィリエイト、動画など)の配信結果を取りまとめてレポートする機能です。

複数アドネットワークのCPMを比較する、広告が正しく配信されているかモニターする、なによりも自社サイトの売上と在庫の現状を把握して次の手を打つために使用されます。この機能を重視し、SSPをBusiness Intelligence tools(BIツール)に近い用途で契約する媒体社さんもあります。

レポート機能(管理画面)は、現在ではほぼリアルタイムに近い更新速度になりましたが、かつてはエクセルによる事後報告をするSSPもそれなりに存在していました。

2.アドサーバー機能

RTB、アドネットワークなどの「広告配信事業者」の広告意外にの広告を設定して配信出来る機能です。

本来はAd Server(アドサーバー)という専門の事業者が持っていた機能ですが、SSPがこの機能を備えることでアドサーバーと同化したとも言えます。
主に以下を配信する機能になります。

自社広告
自社の出版物(書籍、音楽などの告知)
自社運営の他サービスへの誘導(ニュース→ECサイトなど)
法人としてのお知らせ
純広告
インターネット広告がプログラマティックやネットワーク化する前の取引形態で、「クリック先のURL」「画像やテキストなどのクリエイティブ」を設定することで配信可能です。

タイアップ広告
純広告とにていますが、こちらはサイト内に記事(コンテンツ)を制作し、その記事を通じて広告主の商品をPRします。純広告と同様に管理可能です。

配信する期間や表示回数、対象のデバイス(スマートフォン限定、PC限定など)、フリークエンシーコントロール等も合わせて設定できるSSPが一般的です。

その他の機能

1.Header Biddingのラッパー機能

メディアからのRequest発生時にHeader Biddingの入札事業者(これもSSPです)に向けてオークションを開催する機能です。
Header Biddingについては、別の記事を用意しているのでお楽しみに。

2.広告の表示分け(出し分ける)機能

ある広告を特定のURL、コンテンツページなどにだけ表示する機能です。
そこで得られるRequestを商品として販売する事ができます。

例:ファッションに関連するページだけに表示することで、ファッション関心層に対してアプローチできる等

逆に、ある広告を特定のURL、コンテンツページなどには表示しない、という用途もあります。

Google AdSenseなどの「広告を表示するページ」に決まったルールが有る広告事業者を使用したいが、全ページに配信すると違反になってしまう(ポリシー違反)、といった場合に使用されます。
一部のSSPの得意な機能です。必要な場合には、取引先のSSPに相談してみるのもいいかもしれません。

最後に

前半部分は以上です。

SSPは伝統的に沢山営業を仕掛けてくるうえに、事業者によっても営業マンによっても言うことはかなり異なると思います。積極的に騙してくるということはほぼ無くなりましたが、webメディアとして正しい判断(決断)の助けになり、それに要する時間を短縮できたら何よりです。

後編に続く!!


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