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【はじめてのweb広告】第11回 SSPの選び方とは?比較すべきポイント4点を紹介!

こんにちは。メディアハッカーです。

はじめてのweb広告シリーズでSSPを扱うのはなんと3回目になりましたが、今回は実際にweb広告の担当者がSSPを選ぶ際のポイントを紹介します。

前回のおさらい:SSPとメディアの関わり方

まずは前回の復習です。

上記の記事では、「メディアとSSPの関わり方」が3つあることを確認しました。

1.広告タグを直接掲載するSSP
2.GAM(Google AdManager)でDA(Dynamic Allocation)する相手としてのSSP
3.HeaderBiddingのBidderとしてのSSP

SSPとの取引を開始するにあたって、3つのうちどの役割のパートナーとしてSSPを選択するのか明確にすることが重要です。

なぜならば、広告タグを直接掲載するSSPとして最高のサービスを提供してくれる事業者が、GAMでのDA先としては全く役に立ってくれないこともあり得るからです。

SSPの3つの役割を踏まえ、今回は「どのようにSSPを比較して選定すれば良いのか」を見ていきましょう!

ポイント1:機能

SSPとして持っているべき機能そのものです。各社の開発力とセンスが反映されます。

ここが弱く、改善の見込みも薄い場合には、「アドサーバー」としてのお取引は避けたほうが良いでしょう。機能開発に力を入れないSSP(リソースや会社の方針もあると思います)では、変化の激しいweb広告業界でアドサーバーを任せるのは不安です。

さらに安定稼働して広告を配信してくれることは、どの役割だとしても大前提となります。ここで比較するポイントとしては「管理画面系」「配信系」を挙げたいと思います。

管理画面

1.数字が確認できるか

「今どき数字が見られないSSPなんてあるの?」といいたくなりますが、必須機能ですので第一に上げておきます。

2.RequestとImpressionsが分けて見られるか

RequestとImpressionsでも説明しましたが、この2つがそれぞれ確認できることは重要です。見えるからこそ、打てる手があります。

3.SSPで配信されたDSPやアドネットワークについて、配信事業社別の数字が見られるか

そのSSPで配信された広告の合計が見えるだけでは、実際に何が起きているのか分かりません。ただし、SSPが個別にレポートを作ってくれるのであれば不要ですね。

4.設定に自由度があるか

配信比率、不要な広告主のブロック、フロアプライス、フリークエンシーキャップ、などなど、欲しい機能はありますか?
純広告やPMPを商品化しているのであれば、このあたりは確認しておいたほうが良いと思います。

5.管理画面が使いやすいか

新規枠の追加、フロアプライスの変更、新入社員に向けたログイン権限付与、レポート通知、トラブルのアラートなどなど、管理画面を使う時間は非常に長いです。

この画面がUI/UX的に使いにくかったり(何度も別の画面を言ったり来たりとか)、保存に10秒も待たされたり、といった不満は軽視されがちですが、あとからじわじわと効いてきます。
可能であれば、テストアカウントで実際に触ってみるのが良いと思います。

配信

1.配信速度が早いか?

早いことが価値ににつながるのは、サイトスピードやベンチャー企業だけではありません。SSPにとっても配信速度は最重要なポイントです。

SSPにとっての速度は、非常に多くの要素で成り立っています。発火したTagの情報を元にRTBを発生させる速度、オークションが完了するまでにかかる速度、実際にユーザーのブラウザに広告が描画される速度、さらにはCookieSyncされる速度など、それらの総合で評価・判断されます。

実際に広告を貼って、体感で判断することも可能ですが、Chrome等のデベロッパーツールでも測定可能です。お試しください。

ポイント2:収益性

SSPはメディアの収益最大化のために存在するので、これが弱いということは、その分だけそのSSPを選ぶ理由がなくなるということです。

1.公平に比較して、そのSSPは収益性が高いか

身も蓋もない言い方ですが、媒体にとって収益が高くならないSSPには意味がありません。

ポイントは「公平に」「比較して」です。

公平に、とは、「(できるだけ)同じ条件で、と言い換えることが出来ます。公平ではない例としては、AとBのSSPを別々の広告枠で試したり、異なる期間の数字で比較することが挙げられます。

2.手数料率を公開しているか

公開していない会社は随分減ったように思いますが、それでも一部非公開(配信内容による等)のSSPもあるようです。
契約書やメールなどに明記されていなければ、一度聞いてみるのがよいでしょう。メディアにとっては判断基準の一つなのは間違いありません。
ちなみに手数料は何%が正解、ということはありません。時期やサービスによっても異なるためです。

ポイント3:広告主


1.接続しているDSPの質と量

SSPがメディアに払える金額は、どのDSP事業者をどれだけ配信しているかで決まります。高いCPMをメディアに返そうと思えば、必然的に「強いDSP(=広告が豊富、単価が高い等)」を配信できているかに行き着きます。

ただ接続するだけでなく、SSPとDSPが情報を共有し、より良いオークションが行われている努力が高単価を支えています。

かつてはSSP、DSPともに次々と新しい事業者が誕生していたため、SSP/DSPが先を争って接続競争を繰り広げていました。当然、接続にはエンジニアのリソースが発生するため、接続の順番待ちが発生してました。

ちなみにDSPとSSP間には「SSPからDSPにどのくらいリクエストを送る」という決め事があります。各DSPごとに決めており、一般的には最初は少量で、十分名テストを完了後、100%のリクエストがDSPに送られます。初めての接続で大量にリクエストを送ることは、SSP/DSP両者にとってもリスキーだからです。

アドネットワークの配信についても同様です。特に海外の大型アドネットワーク(近年だとBytedance社のPangleなど)が上陸した際、久々に接続ニュースが賑わっていました。

詳しく知りたい場合には「どのDSPをつないでいますか?」「取引が一番多いDSPはどこですか?」と聞いてみてください。大体の状況はわかります。

2.SSP自身でも広告主や代理店に営業しているか

いわゆる「SSP独自の広告案件」がこれに当たります。自社で営業するということは、その分だけ多くの案件が流れることになります。

かつて、SSPはDSP事業者の質と量で差別化してきました。しかし状況も落ち着き、ほとんどのSSPが接続しているDSP事業者に差がなくなったのです。さらに一つのDSPが獲得出来ている広告予算が小さくなっていることもあり、新たにDSPを接続したとしても収益性に大きな差が生まれなくなったのです。(前述のPangleは例外中の例外です)

そういった状況下で、「SSP事業者が自ら広告主営業に注力している」ことは、単価の向上が期待出来ます。
SSPのアピールポイントでよくあるのは「CPM固定配信」です。CPMを固定し、まさにPMPのように買ってくれます。PMPが「発生したリクエストを高単価で優先的に買い付ける」取引であるのに対し、ここで言うCPM固定は、「PMPふくむRTBよりは安いが、フィラーのアドネットワークよりは高い」という価格帯です。フィラーのCPMが30円だった場合、このIMPを50円で買い取ってもらえたら、50円ー30円の「CPM20円x配信したIMP」が純粋にメディアの売上増になります。うまく交渉できれば収益向上が期待できます。

3.希望しない広告が配信されない仕組はあるか

地味に見えるかもしれませんが、非常に重要です。「競合の広告が出てしまった」という各媒体固有の問題もあれば、「極端に品質の悪い広告が出たことにより、ユーザークレームに発展した」という、どのメディアにとっても見逃すわけには行かない事態も起こりえます。それらに適正に対応できるSSPなのか?は、見極めていきたいところです。

最も使われているのは「広告主カテゴリごとのブロック」です。エンタメ、金融、人材、といった広告主のカテゴリーごとに配信の可否を行います。手軽にブロックできる一方、「エンタメの中のゲームは止めたいけど映画は流したい」といったことは難しいです(中には、エンタメという親カテゴリの中にゲーム、映画など子カテゴリがあり、それらをブロックできる事業者もあります)

カテゴリブロックでは対応しきれない、特定の広告主をブロックする機能もあります。ドメインに対してブロック方法で、2つの有名な機能があります。基本的にはこのどちらかを使って意図しない広告を排除していきます。どちらに対応しているか?はSSPによって異なりますので確認が必要です。

ホワイトリスト:許可したドメインの広告主しか流さない
ブラックリスト:禁止したドメインの広告主を流さない

ポイント4:担当者

最後は人です。担当者については言い出したらきりがありませんが、それでも見ておいたほうがいいポイントを上げてみます。好きか嫌いかも大事ですが、定点で比較すると見えてくるものがあります。

1.知識

当たり前ですが知識はとても重要です。最低限、「自社SSPについて正しい知識を持っているか」は大事なポイントです。ここが疎かになっていると、後述の対応速度や実行力にも関わり、最終的にメディアとして収益を既存してしまうこともありえます。プラスアルファとして、アドテクやマーケティングについて、他社商品や新商品についても知識が豊富だと、とてもありがたい担当者といえます。

2.対応速度

SSPに限らず、どの業界・職種であっても対応速度は重要です。いつまでもメールやチャットで返事をくれない担当者は、仕事ができない人の可能性があります。完全に個人的な意見ですが、仕事のできる人=結果を出している人で「対応速度が遅い」という人はほぼ見かけません。メールなどの返信だけでなく、「やります」と言ったことを実際に完了させてくれる人は、中々に有り難い存在と言えます。

担当者について、最後になりますが注意点を一つ挙げておきます。それは「営業に来た人ではなく、これから担当する人を見る」です。多くの会社では分業しているため、「営業する人=あなたのメディアと契約書を結ぶ人」と「運用する人=あなたのメディアにSSP機能を提供し、直接コミュニケーションを取る人」が異なります。「A社の営業が気に入ったので契約したけど、その後出てきた運用担当は全く使えない!」といった不幸な話はよく聞きます。たとえば「アドサーバーの年間契約といった大型取引の場合は、事前に運用担当も紹介してもらう」といった方法である程度回避が可能です。

おわりに

ここまででSSPを選択する際に見るべきポイントを紹介しました。

SSPは、機能、収益性、広告主を判断材料とすべきです。すべてが収益性というSSPを使う理由に直結します。そして見落とされがちなのは担当者です。明確に判断しづらい(機能の有無などと違って比較表は作れない)要素ではありますが、どんな人が担当なのかは知っておいて損はないでしょう。

次回で本連載は最終回です!

最終回は本連載のまとめと、SSP選択にあたってのチェックリストを準備しています。
ではでは、最終回でお会いしましょう。


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